k10tokima’s blog

日々の健忘録。創作とか料理とか人権とか独り言とかライフハックとか、忘れないための引き出し。頭に溢れる文字起こし。

束語りメモ(Aníronから見るdesireなど)

2022/2/22 22:22のスーパー猫の日をすっかり忘れながら、フォロワーの悠樹さんとトールキンや創作について語ったことがとっても面白くて解釈の広がりに無限の可能性を感じてテンション爆上がりだったので、許可をもらってメモしていきます♡

 

大昔の一次創作を読んでこういうことを言ってくださる方です…大好き…よくドワーフkawaiiスペースも楽しくて定期的に聴きたいとのことなので、またやっていきたいです♡

 

 

あわててまとめたツイート。

 

たぶん多くのトールキンファンには「いまさらそれを!?」な内容だと思うんだけど、何度でも噛み締めたいので…

すごく面白い発見や言語化ができたので、思い返せる範囲で振り返りたいと思って残していきます。

 

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【創作、イメージについて】

私はたぶん共感覚というものがあって、音や文字から色や温度や風圧や湿気などをたまに感じることがあります。意外と商業誌でそれを感じることはそこまでなくて、二次創作の方が感じることが多くて不思議でもあります(すでにイメージが完成してるからより感覚の解像度が高まるのかもしれない)。

悠樹さんが数年前に出されたヌーメノールの手紙のご本も大好きで(リンディアがとても良い子!)ことあるごとに大好きって言ってしまうんですが、せっかくなので二人でイメージについて深く掘り下げていきました。

 

そのご本はフォントがグリーンだったんですが、小説から得るイメージが緑に関連するかと思ったら必ずしもそうではなくて、石造りの螺旋階段を昇降する時の年季が入り落ち着いた色合いのアースカラーや乾いた空気はとても鮮明に記憶に焼き付いてます、実際に見たわけじゃないのに!

文字やフォントから受ける情報以上に頭の中で作り出されるイメージって、面白いねぇ。

 

 

あと直接の描写がなくても倫理観はやっぱり滲み出るし、恐らくCPものだとしても「二人だけを描きたい」のか「二人と二人をとりまく世界の動きを含めて描きたい」のかで物語の紡ぎ方や読む時の好みが違ってくるかもねという話をしました。

私は後者かな〜だから環境設定も細かい小説を読むと共感覚が揺さぶられるのかもしれない。

 

お互いに「人と人との情、言うなれば大きな愛について掘り下げたい」というところが大好きなところだねぇと語り合いました。

 

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【創作にn番煎じはない!音楽でみる解釈】

 

料理もだけど、人と調味料と産地と質と調理具が違えば全く同じ旨味の料理は作れないから、一次でも二次でも創作する人はネタ被りを恐れずにいたいよねっていうお話。

よく私は吹奏楽コンクールの課題曲に例えて話すことがあるんだけど、やはり奏者のコンディションや楽器の質(細かく言えばマウスピースやリードひとつでも変わる)や編成や人数や、あとは指揮者の解釈によってマジで全然違う演奏になっちゃうから面白いんですよ。

もっと言えばピアノコンクールなんて作曲者の解釈に合わせて完璧に演奏することを目指すわけじゃないすか。実力を持った人達がひとつのテーマで演奏しても差があって面白いからコンクールは成り立つわけで、創作はもっと自由であっていいと思うってわけ。

 

音楽に関しては面白い話があってねー。

吹奏楽でバーンズ作曲の「アルヴァマー序曲」っていうのがあるんですよ。

よくある速さはこう。自分もこれよりちょっと早いテンポで演奏しました。20年前くらいは早くてナンボみたいに流行ってたそうです。

アルヴァマー序曲(Pro Wind)

アルヴァマー序曲 / J.バーンズ Alvamar Overture / J.Barnes - YouTube

でも本当はこれくらい、いやもう少しゆっくりのテンポらしい。

東京佼成ウインドオーケストラ

ジェイムズ・バーンズ: アルヴァマー序曲 - YouTube

 

 

【アルゴナスの像のシーンの音楽の解釈について】

 

あと音楽と束で言うと(そのうちブログをこっちに移転させますが)2015年の3月のTokyo Ring Orchestraさんによるホビット1部2部&LOTR3部&ヨハン・デ・メイの交響曲指輪物語」のオーケストラ演奏の会釈が凄まじかった経験がありまして。ゴラムのテーマでは「あぁゴラムが指輪と墜落したのか」と理解したり、バルログ戦はブワッと風圧を感じるほどの迫力でマジで怖くて泣いたし、その後の8人がトボトボ歩くシーンは号泣しました。共感覚がすごく刺激されつつ新たに音楽を理解する素晴らしい経験でした。

 

結論からいうとその2ヶ月後にヨハン・デ・メイ本人が演奏する演奏会に言ったんだけども、私としてはTROさんの解釈の方が好きだったな〜なんていう面白さがあったりしました(すみません!!!死ぬほど聴いてたんですけどねご本人指揮の演奏は!!) ほらリタルダンド(ゆっくりにする)とかは指揮者の解釈によって全然違うからさぁ。

 

TROの指揮の寺本先生はオファーが来てから指輪物語LOTRを履修されたそうで、演奏者の方々から練習時の指示や解釈などを教えてもらったんです。

それで一番びっくりしたのが、LOTRのアルゴナスの石像の下を船で通っていくシーン。鳥が石像周りを飛ぶシーンのコーラスは、アラゴルン戴冠式で歌うクウェンヤ「Et Eärello Endorenna utúlien Sinome maruvan ar Hildinyar tenn' Ambar-metta」の途中までが歌われてます。(やば…)

で、その後によく考えたら恐らく三部作で一番荘厳に「指輪のテーマ」が流れます。

てぃ〜り↗〜〜 てぃりりりり り→〜り〜↘(伝わる?)

 

寺本先生の解釈だと「ボロミアの葛藤、フロドの感じている不穏さと指輪の魔力の重さを表現している」とのことで、「ウワーーーーその解釈なかったわ!!すごーーー!!!!」と眼から鱗でした。

 

んでこの画像(全部私物)の右端のThe Music of The Lord of The Rings FILMSについてたCDによると、
f:id:k10tokima:20220223150518j:image

このシーンはAlternateバージョンだと元々ゴンドールのテーマがホルンで演奏されて少し希望っぽいんですよ。やばくないですか????完全に寺本先生の説ですねこれ…

ちなみにこの解説書はアラン・リージョン・ハウ(たぶんアラン・リーがメイン)のスケッチがそこかしこにあってすごいんすよ。英語なんで全然読めてないけど楽譜読める人だとギエーーーーとなるのでおすすめです。

 

アラゴルンのテーマ(アモン・ヘンで剣を構えるスローモーションの所)がEvenstarの低音部分を担っているとか解説されてて「そ、そんなんわかるかーーー!!!!(ゴロゴロ床を転がる)」みたいになるのでおすすめです。

 

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【AníronはHopeくんのdesire歌!】

 

音楽繋がりでギエーとなった話。

FOTRで裂け谷でアルウェンがアラゴルンにペンダント(Evenstarと言われますね)を渡すシーンの、エンヤが歌うクウェンヤのAníron

確かサントラにも英訳が載ってたけど、イメソンとかあまり概念になかったのもあって誰視点かよく考えずに来ちゃったんですが…確かに「Aníron(I desire)」と書いてあった気がする!?めっちゃ歌ってきたのに!!!!よく考えてなかった!!!

 

クウェンヤだと

O môr henion i dhû: Ely siriar, êl síla

Ai! Aníron Undómiel

Tiro! Êl eria e môr

I 'lîr en êl luitha 'úren

Ai! Aníron...

英訳が

From darkness I understand the night: dreams flow, a star shines

Ah! I desire Evenstar

Look! A star rises out of the darkness The song of the star enchants my heart

Ah! I desire...

 

「えっっっっまってこれエステル(アラゴルンの幼名、Hopeの意味)君がdesire(願望、渇望)してる歌…ってコト…っ!?

 

私はエルフ語に詳しくないしそもそも英語も中学1年レベルなんですけど、悠樹さんいわく「"ír"は希望や願望や渇望のdesireを示す」からの「エルフの固有名詞にも使われてる」という爆萌事実。

タル=メネルドゥアさんの別名「イーリモン(Írimon)」とか!!!すごく願われて生まれてきた子だーーー😭✨(Mírielさんはまた別)

 

サラッと聴いてきてしまったAníron、クソデカ感情ソングやん…エンヤの歌声だからてっきりアルウェン側の歌かと適当に思ってしまってました。

エステル君が早くアルウェンと結婚したいんじゃ!!!っていう感情でっかいソングだった!!!!

そう考えるとあの王の帰還戴冠式でのアルウェンとの再会で、ウブっぽく俯いたアルウェンを顎クイしてからのキスでクルクル回った後の!あのアラゴルンの感極まっちゃった表情!!!アルウェンお姉さまの肩に思わず頭を埋めてしまってアルウェンお姉さまが「ウフフッ♡」と笑うシーンが個人的femdomシーンで最高に大好きなんですが!!!!そういうことかーーーー!!!!!!

 

ちなみに原作初見時はマジで「えっこの二人そういう仲だったの!?」とドびっくりしました。私だけじゃないはず。

映像化はこれだから面白い。PJ作品の恋愛の描き方は下手よねウフフと思いますけど、歌にぶっ込んでくるところマジで油断ならなくて愛してます。

 

アマプラのThe  Power of The Ringsもそういうオタク感がすさまじい感じになったら楽しいね♡もはや何一つわからんので解析班待ちになるのはわかってますが

 

その翌日に悠樹さんが詳しい考察をアップしてくださったので貼っておきます。いやぁ本当にすごいこってす…!!

 

足りない知識の部分の王の手紙のところ「ひぃえええ!!!!」となりました、うわぁ!!!

原作のアラゴルンだとすっごくしっくりとI desireがおさまるというか、なんかこう、読者に悟られないくらい心の奥底で秘めていた(わけではないけど)絶対に結婚するんだぞという覚悟の願い…!原作アラゴルン(とバクシ版)は確かにそういう強さがありますね。


映像化によってプラスされたヴィゴのアラゴルンとしての人間らしい弱さももちろん最高なんです、そこにわざわざAníronを作ったのかな!?でもそれすっごくわかりにくいよ!!笑 サッと流れてわかるかよ!!!!公開前からサントラ聴いてるからほんと20年経って理解しましたよ。

そんなチームPJたちが大好き!!
と改めて思いました😭✨

 

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【The  Power of The Ringsのハーフットの謎】

ティザー予告

The Lord of the Rings: The Rings of Power – Teaser Trailer | Prime Video - YouTube

もはやティザー予告を見ても何がなんだかわからんが凄いことはわかる!!みたいな面白さ。なんもわからん!!楽しみ!!!

ひとまずナルヴィかと思ってたkawaiiドワーフがまさかのドゥリンらしく、「ドゥリンがこんなに可愛いなんて思ってなかったからつらい、今後ドワローデルフで流れるドゥリンを歌うクズドゥルとか、ドゥリンのご加護をとか言われてもkawaiiドゥリンしか思い出せないの最高過ぎて胸が苦しい」とクソデカ感情でいっぱいなんですが。

それは置いといて、シルマリルの物語などでは言及の無かったハーフット(ホビット)が出てくるということはつまり!?と二人でワクワクしました。

 

割とAO3などでもホビット(ハーフット)はヤヴァンナ様が作ったのでは説が多くあって、私もその説が大好きです。

アウレ様がドワーフを作ってバレて怒られて壊しなさいと言われるけど「こんな可愛い子たちを殺すなんて出来ないぃいい!!(そらそうじゃ!!!)」となるわけで、その奥様のヤヴァンナ様が「ズルい、私だって木を大事にしたいのに!!!」と怒るわけですね。そしてエントができるわけです(超意訳)

他にも精霊たちが宿ることで様々な生物が生まれたと思われますが、その中にハーフットがいてもおかしくないよねっていう。やっぱ兎っぽいとか地面に穴を掘って暮らすとか、森の動物ぽさがあるよねと。

 

二つの塔でエントの木の髭がメリーとピピンと出逢って、ずいぶんフレンドリーだし、エント水を飲んでぐんぐん背が伸びるホビットたち…しかも原作だと木の髭が振る舞っている…となると確かにそれはどこか繋がる何かがあるからそうしたのでは?と

 

めっちゃロマン溢れますね。

ハーフットらしき小さな手を握る手はヤヴァンナ様とかでもいいね…なにもわからんけど。

 

 

個人的にはホビットドワーフの友愛(時に性愛を含む二次創作)が好きなんですけど、根底にドワーフはアウレ様、ホビットはヤヴァンナ様が作っているという仮定のもとで想像しているので、輪廻転生もそもそも違うのではと思ってて。

「死後の魂の行く先は違うから、マンドスの館で再会してもそこにあるのはドワーフの肉体の形をした眠った魂だけ」「たとえ生まれ変われるとしても、ルートは別」

そんなところが最高でいいなと思ってます(本当に好きなんだよ!!!!!)

転生してからが本番なんじゃ…

 

あらゆる創作者の死生観を知りたいので死ネタも大好きです。

常にメメモントの森におるんで…

 

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スター・ウォーズ、出自が不明な主人公の物語は少ない話】


悠樹さんとスター・ウォーズの話になり。お互い好きなんですけどシークエルで語り合うのはえらい久々でした。確かep8前以来?4人でSW仮装してDハロ行ったのがつい最近のように思い起こされます(だいぶ前でしたわ)

 

ep8の時点での「レイの出自は一般人で、レイは何者でもないというところが良かった」「ラストシーンの少年がスッと箒を取るシーンが、この世にフォースセンシティブがいっぱいいる、もしかしたら俺たちにもフォースが!?!?っていう興奮」があったのが凄く好きだったので、

「ep7→8ルートとep7→9のマルチエンディングだと思ってる」という考え方でやっとスッキリ出来ました😇

 

そこから悠樹さんに教えてもらった、かつてTDRシンデレラ城ミステリーツアーの元のコルドロン、あれの原作の主人公がマジで出自が一切不明らしく、それはなかなかにレアなんだという話を聞いてびっくりしました。

プリデイン物語(コルドロン)は主人公が王女と結婚する時に自分の出自がわからないからそれを探しにいく、というところまではよくある話だけど、「本当に出自がわからない」のは確かにあまり聞かないですね…

幼少期に読んだ悠樹さんもなかなか例がないから受け入れられなかったと聞いて、あーだからレイの出自に反発が多かったのかもなぁ、と受け入れられなかった人達の気持ちを改めて知れたような気がしました。

 

個人としてはロクでもない遺伝ばっか受け継いでるし、家父長制にはうんざりしてるし、毒親からやっと離れられたのもあって求めてるのは「何者でもない人物が、そのまま生きていく物語」なんだけど、そうかやっぱりボツ案のまま行ってほしかったなぁと(レイとポーがええ感じになるのはちょっと解釈が違いますが)

 

確かにパッと思いつくのは進撃の巨人のアニとか?まぁあの子は主人公じゃないけど、出自がエルディア人ってだけで血の繋がりのない育ての父親との別れ際からの絆がすごくいいよね。

 

物語はよく母氏が言ってるけど「父殺し」「血筋は王道」というのは確かにある、けど、私が求めてるのは違うのよねぇ。

 

トールキン作品もそういう繋がりは強く描かれる(そしてみんな苦労するしみんな死ぬ)一方で、ホビット族のビルボは親族と仲が最悪で親族のフロドを養子にしたりと、ちょっとそこだけ違うのが際立っていいよね。

TRoPにわざわざハーフットが出てくるなら、そういう部分が出てきたらとっても嬉しいな。

 

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あと書き忘れてたこと

 

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まとめ

あと10年は束にいる