シン・エヴァが救いになった話
先日やっとその気になったので、シン・エヴァンゲリオンを観ました。めっちゃよかった…
先に結論を言うと、これまでそんなに好きじゃなかったけど気になる存在として25年苦しめられてきたこれまでのぐちゃぐちゃ感情が救われて、優しさに特化した内容に感動したしすごく癒やされる…疲れた時に何度も観るような作品になりました。
正直こんなに好きになるとは思わなかったからびっくりしてます。
エヴァは割と通しでリアタイしてきており、アニメもリアタイしてカセットテープに録音したり。
当時仲良かった友達がエヴァ大好きになって誘われて2回とも映画館に観に行きました。漫画も読んだり聖地巡礼に付き合ったりしたけど(県内にあるからね)、正直周りのファンは皆エヴァのことなんかよくわかってなかったと思う。
ちょっとここでエヴァの公開の時系列をまとめとこ…
①新世紀エヴァンゲリオン(アニメ26話)…リアタイ
↓いわゆる旧劇
②新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(DEATH&REBIRTH)…劇場リアタイ
③新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に…劇場リアタイ
(②は前半DEATHがアニメ24話までのまとめで、後半REBIRTHは新たな25話。③は新たな25話と26話で、アニメではやれなかった部分を新設したみたいな設定。このあたり当時なんの説明も辿り着けなくてめっちゃ混乱しました、まごころを、君にはThe End Of Evangelion通称EOEと言われてる皆のトラウマ映画)
↓いわゆる新劇
④新劇場版エヴァンゲリオン 序…地上波
⑤新劇場版エヴァンゲリオン 破…後半から地上波
⑥新劇場版エヴァンゲリオン Q…劇場リアタイ
⑦シン・エヴァンゲリオン劇場版 …アマプラ
⑧仕事の流儀(前後編)…アマプラ
漫画は⑥の時点で13巻まで読んで、14巻は最近読みました。
並べてみると長いコンテンツだな…②③はいわゆる旧劇、④以降が新劇と呼ばれるやつです。
この度たまたま観る気になって、シン・エヴァ→序→破→Q→漫画14巻→(合間にシン・エヴァ)→ドキュメンタリーと観て、なんか良かったな〜となった。
以下はネタバレありの長い感想です。
なんか残しておきたかった。
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どちらかというと私はロボットアニメが好きで、アニメ公開時に話題となっていた主人公たちの孤独さを描いた部分もまぁ共感があったんだけど、エヴァがキリスト教や神話などからなぞらえていても理解出来たのはインターネットで色々と考察を読めるようになった頃からなんだろうなぁと
そこそこ理解はしてる方だと思います。神聖化してないだけで
私はシンジ君のビジュアルがドツボで、彼の置かれた状況に関しても「そら自分がシンジ君だったらまっとふさぎ込むわ」と思うから共感…というか味方というか、周りに対して「もっとちゃんとしろ、ちゃんと言語で伝えろよ」と怒りを覚えることの方が多く。
対して周囲のエヴァ好きはだいたい渚カヲルが好きで、一番仲の良い友人いわく「シンジくんがあんなだからカヲルくんが死んじゃうんだよ」というので「あれはシンジくんじゃなくてもカヲルくんは死んでた!」「いやどうあっても私は碇シンジを許さねぇ!」とよく推しバンドのライブ直前に言葉での殴り合いが始まるなどしてきた約20年…
Q公開時にお付き合いしていた人も渚カヲル好きで、別にエヴァ全体のことは理解してなかった様子。なのになぜ私がキレられるのだ!!!
なのてQでカヲルくんがやっぱり死んじゃったのはこう、運命というか、まぁなんかそういう因果律なんだろうねと思ってました(それを言うとカヲルの女達にキレられる)
とにかくシン・エヴァはそういう怒りやら不条理なことやら、大人になりきれない大人達への苛立ち(実際良くやってるとは思いますがね!?)みたいなものたちが、ぜーーーーんぶスカッッッ!!!としたのがとても良かったです。
こんなに解放感を味あわせてくれるなんて思ってなかった。
キャラクター皆が救われると思ってたなかったし、なにより観ているこちら側や、あとやっぱり監督や制作陣や支えていた人たちへの優しい「さようなら」だったなと…
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シン・エヴァ初見の感想
いやねぇ、こんなに大好きになって癒やしを求めて数日間で5回も観るとは思わなかったよ。エヴァのことはそんなに好きでも嫌いでもないみたいな距離感を貫いてきたから、それでも見届けたいなとは思っていたのだ…公開時に心身が絶不調の極みでここしばらくもなかなか長編を観るのもままならず、ようやく落ち着いて観ようかなってなったわけです。
個人的にすごく感動したのはAパートの優しさに溢れる描写かな…
●マリがシンジに対して「どこにいても必ず見つけ出すから、待ってなよ」という強い意志を持ってくれている(綾波以外に居なかったよねそういう人)
●かつての同級生たちが、シンジやアスカ、レイのそっくりさんをそのままの形で優しく迎えてくれたこと
●アスカも無理やり感はあるけど彼女なりに優しさが垣間見えるし、「まだエヴァの呪縛に囚われきってないんだから!」と必死に食わせてくれる。
●村の人達(苦労したんだろうな)が優しく、何も知らない黒綾波に優しく色々教えてくれる
●黒綾波が感情というか人の優しさを知っていき、それをシンジに伝えていき、シンジに伝わる
●もっとここに居たかった、という気持ちを理解して、LCL化してしまう(号泣)
●ケンスケの距離のとりかたが絶妙に上手い。この人も苦労したんだろうな。アスカと対等なのもいいね。ケンスケはずっとアスカを気にしてたもんね
●加持リョウジJrにびっくりした(いつのまに!?あっ14年の間の出来事か)けど、ケンスケの「辛いのはシンジ、お前だけじゃないんだよ」の言い方がとても絶妙で、押しつけがなく事実を伝えてくれるのがありがたく感じた(そのあたりは本人からQで伝えてたら良かったねとは思うけどさっ)
●黒綾波が触れていく猫の出産、松方さんの出産、つばめ、母と子のつながり、そういう家族の描写も自然というか押しつけがましさがなくいやらしさがなくて絶妙で、祝福に満ちているだけなのがよかった。
図書館にシュガシュガルーンのポスターがあったり、黒綾波が読む絵本が安野モヨコ作のヤマアラシとおちびちゃん(リッちゃんのヤマアラシの葛藤…みたいな言葉なかったっけ)もあったね。
アニメ版で使徒戦で消滅してしまった二人目綾波。序の綾波はシンジたちと交流していく中で破で救われた(肉体は失ったけど)ぶん、黒綾波が「泣いているのは…私?」と繰り返すのがヒィン…となってしまったり。
ちゃんとシンジに想いを伝えて消滅してしまったのは悲しかったな…だからこそ最終的に恐らく全ての綾波が救われて本当に良かったよぉおおおおおお😭✨ツバメと書かれた人形を抱えているということは記憶が引き継がれていることでもあるし、初号機でシンジと再会したときに引き継いだのかもしれない。
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ヴィレに戻ってからのBパートの良かったところ
●サクラが「絶対にエヴァには乗らんといて下さいね!」は、シンジを気遣っていた言葉だったのか…と知った。サクラも並々ならぬ覚悟でヴィレに乗っているはずなので、トウジからの家族写真に泣く姿にグッときた
●アスカとマリ、ほんとにいいんだよな…Qでも思ったけどこの世界軸にはマリがいて、アスカはひとりではないんだもんな。それが救いなんだよ…
●出撃前にアスカとマリがシンジのところに行って、アスカが「あんたのこと、好きだったんだと思う」って言ったのが良かった。黒綾波レイも「好きだから」と言ってくれたよね。loveでもlikeでもあり、そういう言い方をしてくれたのはカヲルくんしか居なかったからさ…すごくグッときたよね。
アスカもそう言えるくらい積み重ねてきたものがあるんだろう。14年の恨みつらみの中には、シンジにお礼を言ってあげられなかった自分への怒りもあったのかもしれない。
●北上めっちゃいいんだよな…一番視聴者に近い視点な気がする。
●加持さんがやっていたこと、ミサトがリツコと本音で話し合うのも良かった。新劇のリツコはゲンドウには特に拗れた恋愛みたいのはなくてすごくいいなと思っていた。新劇はそういう愛憎はカットされていていいよね。赤木ナオコとゲンドウの件とかもなかったことになってるのかな(別になくてもいい要素だとは思っていたので)。とにかく艦長ミサトと副艦長リツコの信頼関係が良かった、シスターフッドじゃん…
●マヤも格好いい女になっていて、副艦先輩!と言っていたり「これだから若い男は!(2回目)」のミサンドリー丸出しなのはどうなのと思ってたから、優しく「これだから若い男は…」になったのも良かった。マヤはレスビアン説あったよね。それも含めてリーダー格に女性が多いのもシスターフッド…となった。長良っちも格好いいよね…
●長良や高雄や多摩や北上のヴィレからのメンバー(戦略自衛隊側だったみたいの読んだけどマジ?)と、元ネルフメンバーを繋ぐのが加持さんなのか…みたいなの熱い。
●あおばしげると日向マコトがお互いにバンダナを巻いて拳をコツンとするの、もうダメでした(決壊)
●アスカとマリと話したあとにQでカヲルと語り合ったことを思い出して、横にいるかのように語りかけるシンジくんにも涙…シンジくんひとりじゃなく、色んな人が寄り添おうとしたからこそ彼は立ち直ったんだよね。
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ヤマト作戦Cパート
●もう「やりよるな冬月先生ぇ」に尽きる
●ヴンダー、発進!!!!格好良すぎる
●アスカとマリのバトルが良い〜〜二人で息を合わせて武器を渡しながら戦うの、マリの存在感のすごさをより強く感じ始める
●「手を貸せぇっ!」「承知した!!」で二人で手をかざしてATフィールドで倒しまくるの爽快!!!共闘最高!!!
●13号機を止めようとしたらまさかの怯えた新2号機のATフィールドが発動して失敗、それを中和するたに眼帯を取ったアスカ…そうかアスカもしかしてクローン!?!?とここで理解。破でトウジではなくアスカが乗ったエヴァが使徒に乗っ取られたのがここに生きてくるか!!!!あのアスカはほぼデータとしてしか機能してなくて(オリジナル?じゃないかも)そこから使徒を封印したアスカとしてヴィレと同行していたのか…
●そのアスカがすっこい格好良くて、これまで失敗してきたものを払拭するごとくの勢いですっごい良かった!!!人を捨ててまでも遂行しようという強さ!!!!と思ったら13号機にいたオリジナル(これは惣流説もあるらしいけど、そもそも新劇のアスカはクローンなのかなとも思ったからその発端のオリジナルかもしれない)引っ張られて魂が13号機に行ってしまうのが「アァーーーーーッ」と叫んでしまった。こわ…破でも乗っ取られる時に子どもたちの笑い声が聞こえてきたけど、あれはたくさんのアスカたちだったのかもしれないね…
●ネルフっつーかゲンドウくんが何をしようとしてるのかよくわからないけど、旧劇と漫画でアダムを取り込んだのは失敗したから別のやり方にしたのか…
●対面するゲンドウとミサト、リツコ。ここでリツコが躊躇いなく頭を狙ったのが驚いたというか、アニメとの世界軸とは全然違う強い女性としてのリツコに感動してしまった。
●ネブカドネザルの鍵で人を捨てたか…なんか格好良くなってるやんけゲンドウくん
●父さん!と呼びかけるシンジに振り返ることなく13号機に入っていくゲンドウよ…このあたりでなんとなく違うエンドを期待し始める
●僕が初号機に乗ります、と今までになく自らの決意で落ち着いて言うシンジくん〜〜〜!!!!!に、北上とサクラの感情爆発…こういうの好きなんだよな…北上よりもサクラの方がぐちゃぐちゃな感情で、きっとトウジからずっとシンジのことを聞かされて大きくなったサクラ…ニアサーで家族を失った怒りもありつつも、「碇さんは自分も傷ついたんや!」とわかってくれてたんやな…サクラーーーーー!!!!
「シンジがこれ以上傷つかないように、エヴァに乗らないように」というのはレイとはやり方は違うけどシンジを好きだからこそなんだよなぁ。ここでいう好きは恋愛とはしていませんが。
結局撃った弾はミサトがかばって、その弾も体内で溶けるものだったっていう、サクラどうしようもなく優しく歪んで愛しいやつよ…
●ミサトの「全責任は私にあります」「今のシンジくんに託してみたい」それをもっと早くに伝えられていたら良かったねとはどうしても思ってしまうね。
●そこからのハグと「いってきます」「いってらっしゃい」は、アニメや旧劇とは違う、正しい大人と子どもの形で本当に良かった…こういう形を見たかったんだよ。旧劇の「帰ってきたら続きをしましょう」はシチュとしてはどうしてもギュン!となるけど、冷静に考えると押し付けであり呪いであり、シンジへの命令でもあったわけで。相互的に対等に人として、尊重しあえる姿をこの二人で見れて本当に満足です。めっちゃ泣いた。
他の人の考察で「ミサトが母になったのはこのシーンのため」みたいのを見たけど、私はそうは思いませんね!!母になっていてもならなくても、きっとシン・エヴァでのミサトさんはこうなれていたと思いたい。母にならなくとも得られる親愛の形だったということは主張しておきたいです。母と息子の形とは言いきれない、もっと進んだ人と人の親愛の形だったと私は感じました。
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マイナス宇宙Dパート
●スタッフも庵野監督も大変だっただろうなというDパート、個人的にはなんとなくでもわかりやすくて良かったです
●マリの「どこにいても必ず君を探し出すから!待ってなよ、シンジくん」「うん、待ってるね」と見送るのがすごく良かった…マリがいることが新劇の救いなんだなとここでハッキリ理解する。
●わかっていたように「綾波」と声をかけると初号機へのワープが出て(マイナス宇宙だからかな)、髪が長い綾波が!!!!破で確かに救われた綾波はずっとここに居たのかーーーーーーとドバーーーーっと決壊。「碇くんが乗らなくていいようにしたかった」それは後で「誰もエヴァに乗らなくていい、エヴァを必要としない世界にする」願いに繋がるんだよなぁ…
●ゴルゴダオブジェクト…ゴルゴダの丘…「ここにユイがいた」っていうのはちょっとわからなかった。ユイは人間じゃなかったのか?ちょっとそのへんはわからないや
●虚構のエヴァンゲリオン・イマジナリーが2つの槍を持ってでっかい綾波になる!!!イヤーーーーーー旧劇のアレか!!!!トラウマが!!!!!首のないエヴァンゲリオン・イマジナリーたちも女性の姿になっていくのはちょっとキモ…となった。客体化された感じがね。手に手を取って飛んでいく図が地獄絵図。
妙にリアルな巨大レイは本当に怖い。旧劇でマヤの身体をすり抜ける時の悲鳴が耳にずっと残っちゃってるんだけど、北上がそれを受けてか「こんなの変!ぜったい変!!!」とちょっとおもしろく言ってくれたのが救いだった。同じように発狂しないでよかった…
●一方冬月先生と会話するマリ。イスカリオテのマリア、ね…ユダとマリアを合わせた渾名とか、なんかもうナイスすぎる。同じセリフ「これでいいんだな、ユイくん」でパシャっとなる冬月先生…漫画での歪んだ劣情みたいのも良かったけど、人を捨てまでここまで来たのはユイとゲンドウが最推しだっからなのかなとか思っちゃったな。
●ゲンドウとシンジの終わらない戦い。色んな舞台をころころかえて演じるようにセットを壊していくのがメタっぽいというか、半分虚構と現実が混ざってて何これ面白い!!となった。後でドキュメンタリー見たらキャラのCG取り込み撮影現場みたいになってたね。現実とフィクションが混ざってる、これは本気で終わりを期待していいぞと体温が上がった。
●第3村についた時に出逢った人々のことを思い出して、槍を置くシンジ。語りだす二人。というかゲンドウの独白だったね…ゲンドウ役の声優さんも言ってたけどマジで「ここまでゲンドウくんの心情を本人からエグいくらいに聞かされるとはね…」という感じだった。それをもっと早くにユイ以外に明かせていたら良かったんだよね。
「何故ユイに会えないんだ」の答えを幼いシンジが言う。「その弱さを認めないからじゃないかな」本当にそう…
あの時シンジを手放すのではなく、抱きしめてあげればよかったんだと気付いてホームで抱きしめ、「そうか、そこにいたのか、ユイ」とやっと見つける。シンジはユイそのものではないんだけど、ユイのまごころを受けて、シンジのためにユイはエヴァに融合したんだもんな…
そして電車を降りていく。この降りていくのがいいなぁ。呪縛から解かれるみたいな…
●と思っていたらカヲルくん登場、アスカが救われるシーンになるの本当に良かったよぉおおお!!!旧劇でもう明るくなってカーテンが閉まる中首を閉められたアスカが「気持ち悪い」と言って終わるのが救われた感じというか。あのアスカなのか新劇のアスカなのか、とにかくこれまでの全てのアスカが救われた感じなのが良かった…そして意外というか確かになというか、アスカにも側にいられる存在がケンスケで、絶妙な距離感を持っていられる大人のケンスケなら確かに大丈夫だろう。多分シンジとマリは一緒には行けないだろうから。ハッと目覚めたアスカのプラグスーツがビリビリなのが最初わかんなくて旧劇か!?と思ったんだけど、大人になってはちきれたアスカだったのか…あのアスカはとんでもなく丁寧に描かれていて、制作陣のサービスというより「散々な目にあってきたアスカに経緯を持って一番美しい姿で送り出そう」みたいな熱意を勝手に感じ取りました。
「好きと言ってくれてありがとう、僕も好きだったよ」と返事をやっとできたふたり。照れて反対側を向くと、もうひとりアスカを側で見てくれていたマリが「お達者で、姫!」と送り出す。パンイチにモスグリーンのジャケットで目覚めるアスカ、そうかあれはケンスケの服だったのかもしれないね。
●次はカヲルくんだよ…カヲルくんが加持さんからも言われたように「シンジくんを幸せにすることで自分も幸せになりたかった」と気付くのが良かったな…ここに気付けない人は多いもんね。カヲルくんがずっとそこに無自覚だったのかわかっていたかは別として、お互いに幸せになるために出逢ったんだね。自分が幸せにならないと他人も幸せに出来ない。そこに気付けたようにも思えた。
ずっとループしてる説が言われてたけど、円環の中で演じ続けなければならなかった虚無のカヲルくんに、幼いシンジが手を伸ばして「仲良くなるおまじない」と握手してくれたことで涙が溢れるカヲルくんに爆泣きした。良かったよ君が救われて…!!!!
部下の加持さんと恐らく死後の世界か新しい世界かで「老後は葛城と一緒に畑仕事なんてどうです?」とか話しながら、加持さんが作っていた畑に去っていくのが良かったな…
●最後に綾波。この綾波は関わってきた綾波全員なのかもしれないな…ツバメ人形を抱えて「私はここでいい」と言うけど、二人で会話をしていく。バックにこれまでのアニメの楽しい人間関係部分だけが映されていく。エヴァに乗らなくていい、エヴァがない世界を作る。ネオンジェネシス…新世紀…!!!!
ここにくるか!!!!!
「マリさんが来るから大丈夫だよ」「そう、ありがとう」と握手して去っていった綾波…綾波が救われるのが本当に良かったよ…
●で、これまで強制的に依代にされてきたこと(ガイウスの槍を胸に刺す贄となることでトリガーとなる?)を、シンジがしようとするのは正直「やめてーーーーー」となった。君はまだ救われてないじゃないか!!!!
と思ったら、ユイーーーーーー!!!!そういえば新劇では暴走時にユイの感じは無かったと思い出した。そうか、この時代わりになれるために、ずっと居たのか…!!!!
そしてシンジと一緒に気付いたのが、「そうか、父さんは母さんを見送りたかったんだ」そういうことかーーーーーーーーお゛ぉ゛んお゛ぉ゛ん!!!!!
正直ゲンドウはシンジともっと早くに正しく人として関わっておけばユイの存在に気づけたんだろうけど、時は遅くはなかったわけで、無事に再会できて両親としての仕事を贖罪も一緒に、ユイを見送りながら一緒に逝けてマジ良かったじゃんゲンドウよ…
●エヴァ・イマジナリーが砕けていって、補完されていた人々や動物たちが穏やかな表情で落下していく。猫を抱いている女性が印象的だったな。全く新しく作り変えるんじゃなくて、エヴァ・イマジナリーに取り込まれて補完された人達が元に戻ったってことなのかな。第3村にヴィレの脱出ポッドやアスカのエントリープラグがケンスケの家に届いていたり、村に足跡があったり。エヴァの存在はなくなった世界になったんだろう。亡くなった人はたぶん戻らないんだろうけど、きっとみんな立ち直っていくだろう。
●青い海辺にいるシンジくんがどんどん手描きになっていくのが自我がアニメというフィクションに溶けていくというか、その世界から消えそうになった時に現れたマリ!!!!!もうマリが全てを救うんだな!!!!!!ありがとうマリ!!!!!
制服姿になったマリの眼鏡が変わってる!ユイにもらったものだったんだねぇ!
●そこから突然駅のホームに変わったのは驚いた。28歳になったシンジくんのスーツ姿、最高に好きなんだが???????遠くにレイとカヲルくんがいる。二人はこっちに来たんだね。
目隠しされて「胸の大きいいい女」と喋るシンジくんが青年の声になっとるぅうううう
マリも綺麗なお姉さんになっていて、眼鏡をずらして「君もかわいいよ」というシンジくん!!!!す、すき…
スッとDSSチョーカーを外して「行こう」手を差し伸べるマリの手を取って、「うん、行こう!!!」と言うシンジくんの強い笑顔に涙腺決壊で思い出しては泣いてる。本当にすごく良かったよーーーーーーー走って駆け上がる二人はもう希望、救い。
●宇部新川駅ってどこかと思ったら庵野監督の故郷なんだね。ドキュメンタリーでスマホ片手に階段を駆け上がる姿に爆泣きしちゃったよ。私は第3東京市にそこそこ近いところに住んでるんですけど、宇部新川にも行ってみたいと思いました。
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まとめ
すごくよかった…
なんというかこれまでどうにも救われなかったアスカやレイやカヲルくんを救うことで見守ってきたオタクたちも解放してくれたというか。
搾取してきたキャラたちを解放して、そうすることでさようならと庵野監督もやっと解放されたのかなと感じました。
よく言われてるのは「オタクも卒業して現実を生きろと言われている」みたいのも見るけど、それ以上に希望を示してくれたなぁとすごく感激してしまった。
私個人としては最近はアロマンティックだったんだなぁと自覚していて、恋愛はわからないけど広義の愛は信じているし、人と人の繋がりから生まれる優しさはあると思う。そこに恋愛感情は必要ないと思っているし、逆に恋愛感情のないセックスなんかもアリだと思う(もちろん同意の上でだが)。恋愛至上主義、家父長制なものは苦手だったから、シン・エヴァにはそういうストレスというか押し付けをほぼ感じなかったのかすごいと思った。
アスカとケンスケは恋愛関係になるかはわからないし、シンジとマリだってわからない。レイのシンジへの好きもどういう好きかははっきりと明示されず、どれも大切な、かけがえのない大きなビッグ・ラブって感じにとどめてくれたのがとても救われたなぁ。
正直性愛含む恋愛感情はユイとゲンドウ、ミサトと加持くらいしか感じなかったあたりがとても良かったなぁ。
こういう子どもがそのままの形で大人が反省して互いに人として手を取って救いに向かう物語が好きだから、本当に大好きになりました。
ということで新劇や漫画を読み返したりしてます。
まさかいまになってエヴァをこんなに愛しく思えるなんてととても嬉しいです。
ご拝読ありがとうございました。
あとどうでもいいけどカヲルの女のFちゃんは私がカラオケで歌う「残酷な天使のテーゼ」がとにかく好きらしく、カラオケに行くと4回は歌わせられるんだけども、「私の結婚式の挙式でアカペラで歌ってほしい。披露宴は魂のルフランのアカペラで私が入場するから」と言っていて、冗談だと思いきや結構マジらしくて会うたびに毎回「本気なので??」と言ってくるからこわいです。