髪を切ったらノンバイナリーに気付いた話
マイラブたち。
(思考がとっ散らかってるけど自分の中ではまとまっているつもりの長文になってしまった)
12/3に美容院でヘアカラー&カット&ヘッドスパしてきた。
高校からのライブ友達Fちゃんがずっと通っている美容師さんで、Fちゃんがいつも素敵な髪型してるので会うたびに憧れてて!!
(以下自慢が続きます)
2018年の冬に大阪のライブに行った際に私が「面白かったよー私達の推し(ギター&ボーカル)に動きが似ていて通じるものがある」と話したあとにFちゃんが映画に行き、二人して映画ボヘミアン・ラプソディにハマり(私は8回、2回以上映画を観たことが無いというFちゃんはなんと15回観た!!!)、珍しく同じ映画にハマって4回くらいあちこちに観に行ったりして。12/30に都内に観に行ったり。
2019年の4月頃の梅田のライブに向かう時にTwitterのフォロワーさんから年明けのQALのライブ行きませんか?と声がかかり、Fちゃんも行きたいー!となり、なんとその日にMCで突然ベースがUnder Pressureを弾きだし、ドラム、ギター、そして「アンダー・プレッシャー!」と演奏されました(さくらさん以外観てないらしいw)
もうこれは当たるだろ!!!ということでハイになった私達は数少ない友人から行ってくれそうなもう一人のメンバーを探し、2020年1月末にQueen +Adam Lambart通称QALに3回も行ったんです!!!!
そこで出逢ったのが冒頭の美容師さんってワケ。
初めて会ったとは思えないほど楽しく素敵なお姉さんで、何度も泣くほど笑わされたりしてすごく大好きになってしまいました。
個人でお店を経営されてるので高いけど腕がいいからと聞いていたので、その後から何度か通っています。
毎回楽しくて死ぬほど笑って元気をもらいます😂✨
(以下長い前置き自慢おわり)
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そこで今回は仕事も休んでるし、ずっと顔にかからないように(かゆい)ロングだったけど、ストレスで髪が抜けるし洗うのも億劫だからいっそバッサリ切っちゃおうかと。
アメジスト&ルビーカラーというめっちゃ高くていいカラー剤を使っていただいて、15年ぶりくらいにボブになったんですよね。
軽くなった!
ピンク似合うな!!!
QOLは高まったんだけども、ここで割と驚いたのが、シルエットが何故か女性らしくなったんですね。色はほら、hideとか桜木花道とか蔵馬とかリドルくんとか佐倉杏子ちゃんとかいるから好きしかないんだよ。
20年前くらいの深津絵里みたいな。トゥルントゥルンの髪でストンとしていて、とても年齢に合った感じ。
あっそうかワシはアラフォーだった、大人のお姉さんぽい見た目だったんだという感じ。
ここで驚いたのが、なんかショックというか衝撃的だったんですよね。女性らしいシルエットなのが。そんなに衝撃的なわけ??と。
どちらかというと最遊記の悟浄の短い時みたいな感じですよ。顔が違うからなのか…?
16歳くらいからアイラインを引いてきたので20年は人前に出るときはメイクをしていたのが、最近は怠さもあるけどそれ以上に素っぴんの自分も好きだな…と思うようになったので、素っぴんで割と出掛けてたんすよね。
髪を切った時も素っぴんだった。
なんかバランス?なにか違うんだぞと。
慌てて帰宅してガッツリメイクしてみた。落ち着いたけど、なんかどうにも女性じゃん?女の人やん!?いやそうなんだけど!!!!
ここ12年ほどはワンレンロングで前髪もなく全部バンスでひとまとめにしていて、ほぼ下ろすことはなかった。
ここで自分で意外なことを理解した。
髪が長くて纏まってる方がノンバイナリーらしくて、自分にはしっくりしていたと。
バッサリとボブになったら女性寄りのシルエットになって、とても似合うんだけどなんとなく違和感が強いというか。
自分のことはしっくりくるラベリングがなかなかなくて、これまでクエスチョニングとしてきたけど、最近はうっすらシス女性寄りのノンバイナリーかジェンダーフルイドかな〜思っていたとこで。
髪を切って「ほほぅやっぱりそうだったんだ」とはっきりわかったというか。
メイクは絵を描く感覚だから、メイクする男性も好きなんですよ。私もメイクするの好きだし。似合うから。みんなやりたいと思ったらやってほしい。
実は今回ベリショにしてもいいと思ってたんですよ。休職してるしどうせすぐ伸びるから切るなら今かなって。
でも美容師さんいわく、いきなり短くするのは失敗しても大変だし自分がびっくりするだろうから、少しずつ切っていこうと言われて。20歳の成人式後にベリショにした時も、ボブにしてからベリショと段階踏んだのだからたぶん提案としては正しかったと思う。
なんならフォロワーさんたちが何人もやってるように後頭部を剃ってもいいと思ってたし、でも多分自分の求めている姿はそれではなかったんだなと思った。
似合ってるしQOL爆上がりなんですよ、だけどなんか感覚と目に見えるものにズレが生じてしまったという不思議。
多分これ以上短くすることはないだろうし、またワンレンロングでバンスでまとめる、戻る気がする。
追記・その後もっと短く切ってもらいました♡
多分大好きなトールキン作品のエルフやドワーフが長髪だったし、バンドマンには長髪が多いし(推しバンドのドラマーは和製束エルフと読んでますいつまでも美しい)、髪が長い男性は格好いいと思っているので、そういう一種の憧れが関係してるんだろうな。
つおいエルフのようにしなやかに、つおいドワーフのようにたくましくふくよかにありたい。
PJエルフはさらさらストレートが多くてくせ毛人間にはややコンプレックスだったので、ウェービーなアルウェンみたいな髪型が好きです。
髪が長い人が「女みたい」とか「女らしくて似合ってる」と言われるのが意味がわからなくてキモ…と思ってたのは、その裏に蔑視的なものが含まれていたもあるだろうけど、こう、なんというか、「じぶんが」「髪の長さで性別を見ていなかった」というのがあるんだなと思った。
他人もじぶんのことも。
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そんな折、12/5にZOOMによるとあるイベントがありました。
以前からスピーカーのお二人の著書は読んでいたし、気になっていたのだけど、こりゃあ今のタイミングでぜったい自分に必要だろうと慌てて申し込みました。
「正しいトランスジェンダー」や「本当のノンバイナリー」なんて、あるのでしょうか?
"F"からどこかへ 曖昧な性を生きるあなたへ https://t.co/FDstW4R0Ls
ペス山ポピー×吉野靫
・12/5 13:00〜 zoomにて
・300円〜(書籍付きチケットは23日まで)
・リアルタイム字幕、アーカイブ配信あり https://t.co/GLhGX49nLD
参加してみてめちゃめちゃ良かったです!!!!!
以下は直後の感想ツイートたち。
"F"からどこかへ 曖昧な性を生きるあなたへ、
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
「人には人のノンバイナリーがあり、人には人のトランスがある」はほんとうにそのとおりでいい言葉だなと思った。「本当の○○」「真の○○」は自分も当事者に言われたことがあって腹が立ったこともあるのを思い出したりした。人に言うもんじゃないよね
たまたまTumblrやTwitterでフォローしてる海外のアーティストたちがクィアでノンバイナリーでトランスしてたりコスプレしてメイクもするし改名してプロポーズしたりというのを当たり前に見ているから、やっぱり楽しく謳歌してる人(見えない所での苦労も想像しつつ)はロールモデルになるんだろうなぁ
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
ラベリングはしてもしなくても良いとはっきり言ってもらえたのは良かった。結局ノンバイナリーというかジェンダーフルイド的でシス寄りな人、性的志向はクエスチョニング(Aロマ/リスセクかな)という感じに落ち着いてるので、長いしこのままで全然いいと思う
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
自分のジェンダーアイデンティティがこうだとしっくりくるまでにコスト(苦労や時間や悩みなど)がかかってるんだから、他人がどうこう言っても気にしなくていいのは本当にそうだと思う。そのあたりを想像できる人は「あなたはそういう人なんだね」で終わりに出来るんだなと思った。自分もたいていそう
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
昔ブログで「姉さん」と呼ばれるのが違和感ありまくりで「兄さん」と読んでもらっていたけど好む格好はシス女性寄りだったわけで(治療で髭がある状態でメイクするのわかる)今でもそこは変わらないな…お姉さんより普通に名前で読んでほしいからpronounsの概念はありがたい。海外でならthemと呼ばれたい
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
最近常にバンスでまとめていた長髪を10ウン年ぶりにばっさり切ったら何故か女性らしいシルエットになったのが割とショックなんだけど(まとめてた方がノンバイナリーなシルエットでしっくりきていたと理解した)、こんなにびっくりすると思ってなかったタイミングで聞けて良かったです。自分は自分の形…
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
20年くらい使ってるHNの「けいと」も「ときま」もノンバイナリーだからすごく気に入ってるんすよ。だから声聞いたり実際に会った人に割と驚かれるんだろうな。そういう意味では顔や声や身体の前に思考や文字が先行するオンラインからオフラインが気が楽、現実では女性扱い一択なのでね
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
ノンバイナリーと思いながらメイクするのはあれだよ、アダム・ランバートみたいなメイク顔がとてつもなく好きだからだよ。ついすてくんもみんな正装だとアイカラーしてて最高。メイクは格好よくもなれるんだぜ
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
はたから見たらまんま女じゃんと言われるんだろうけど、自分だと絵を描くのと同じだから…
ボフールやベイズの仮装した時も、中の人の顔がとても素敵だから、いつも以上にがっつりメイクしてたくさん線を引いてようやく格好良さに追いつく感じだったのが新鮮で嬉しかった。メイクは自分にとっては可愛くなるというよりも格好よくなるための魔法なんだろうな
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
だから私はメイクするのが好き。
自分が幸運だったのは自我が芽生えたのが20代も終わる頃に身近につよつよのXジェンダーやゲイやビアンが何人か居たことかもしれない
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
色々あっただろうが他人に何を言われようが突き進むタイプの人達(故にムカつくこともあったし気は合わない)だった、自分らしく生きてるのが何より格好良かったんだよな
残念ながら私に「あんたは本当の○ではない」と言ってきたのはその格好良いつよつよな彼らでもあったわけだけど、まぁその頃にはすでに「うるせーーーおれはおれだーーー!!!」と縁を切るくらいの強さは持っていたので…その頃にノンバイナリーという概念があればなぁ。Xよりも包括的だもんね
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
どう生きようと経緯があろうとどんな格好をしようとしなかろうと、自分自身がしっくりくるラベリングがみつかればそれでいいし、あえてラベリングの必要がないと感じるならそうすればいいし、それでいいんだと改めて感じられたのでイベントを聞けてよかったです。
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月5日
ここ最近色んなLGBTQ+関連(主にトランス差別反対関連)のスペースに参加してみて、軽く自己紹介する時に困ってたんだけど、簡単に言えば「ストレートではないシス女性寄りのクエスチョニング」と言っていて、ちゃんと名乗るなら「ストレートではないシス女性寄りのノンバイナリーのクエスチョニング、Aロマ&リスセクぽいよくわかってない休職中のクィア」になると思う。長!!!!!!
でもここまでしっくりくるラベリングがやっとわかってきたのは本当にここ1〜2ヶ月くらいで、それまではずっとクエスチョニングって言ってた。
俺は俺だァーーーーーー!!!!ってな
(以下しばし恨み節が続くので読まなくてもヨシ)
かつて女性と付き合ってたこともあるからその時はビアンだったと思うし、その前はよくわからんからバイかもしれないと言っていた。
LGBTフレンズの集まる場所に初めて行った時に、ゲイだという年配の男性スタッフさんに「自分はストレートではないかなと思った、バイかビアンか…わからないからここに来てみた」と話した時に
「あなたは本物のビアンじゃない」みたいなことを言われてびっくりしたんだよね。本物…?そうかどうかもわからんのに?なにもしたことないのに言われるのか?エスパーか?
その1年後くらいに身内のゲイに荷物を渡しに行ったら友達のゲイ飲みに参加させられて、その中の気のいいゲイが二丁目に連れてってくれた時も「本物のバイじゃない」とか「本物のビアンじゃないかも」とか言われたんだよね。「優しい母親のようにありたいからあんたも頑張んなさいよ」と言われたのもすごく引っかかっていた。(女性蔑視…というか私をナメたような雰囲気が強めの人達だったねん。新参者にマウントとる古参みたいな)
他のガールズイベントかなんかでも女性から「本物の…」って言われたのを覚えてる。
結局身内のゲイからも言われたりもしたなぁ。いや、そんなこと言えるお前こそどうなん言える立場じゃないだろが?とキレ返したら会話が終わったのだけど。彼は私に子どもを産んで欲しかったらしいので、私が男性とセックスしたくないセクシュアリティに気付いたことがショックだったらしい。ショックを受けられたこちらが大ダメージだった。おめーが産みな!
(私はいつかビルボ・バギンズのように独身で養子縁組出来たら嬉しいのになというのは思っているが、結婚&出産は一度もしたいと思ったことがない。スター・トレック ビヨンドのゲイカップルと娘ちゃんを観てはじめて家族っていいなぁ〜と思ったきりですね)
(ビルボ・バギンズは作品中では一応生涯独身で、親戚のフロド・バギンズが小さい時に両親を亡くして、彼を養子に迎えて家族になったんですね。だから厳密にはおじと甥ではない。作中の女性たちもめちゃめちゃに格好良くて、24歳のエオウィンのあのあこがれと恋心の曖昧さと自分の活躍できないモヤモヤは非常にリアルで「活躍して死にたいのわかる!」となったし、彼女なりの呪いを境遇は違っても似たものがあって理解してくれたファラミアが解いてくれたのはすごく救いだった。17歳ぐらいで指輪物語を読めていたのが割と人生に世界の広さと穏やかさを与えてくれたんだなと最近改めて思います)
もちろん人によるんだろうけど、自分は当事者から受けた嫌な思い出しか無い二丁目は苦手意識があってあまり行かないようにしてたんだ、あの時はまだFTXとかMTXという言葉が出始めでXジェンダー自体が新しい概念だったように感じる。今はどうか知らないけど当時は明らかにホモソーシャルの部分も強く、女性であってもタチは男らしく振る舞うことと勘違いしてるように感じられた人も多かった。付き合ってた人のホモソノリなところが段々無理になって別れた。あいつドMのくせによォ…DV的なことしやがってよォ…すごい嫌な言い方すると出逢ってきた仲で『女扱い』してきたのは人生でこいつだけです。他は論破してきたけどこいつだけは通じなかった(可視化のためにTwitterでは女に加害された女と公表してます)
二丁目の印象はパリピか落ちたものを拾ってもありがとうすら言えない人しかおらず(たぶん素敵な人はいたとは思うけど固まってて入れない)、知らんアイドルの話しかなく、知らんというとマウントとられたり(初対面やが??となった)、オタクにはキツい学校の教室のような雰囲気が私には合わなかった。合う人は合うんだと思う。と思いながらその後にHUBで一人飲みしたりしたもんだった。よほど美味いと感じた。
(恨み節終わり!)
いま世界的に使われてるノンバイナリーの概念はここ2年くらいで知ったけど、ジェンダーフルイド(ゆらぎ)もあり、時と場合によって変わったり、どちらでもあるとか、どちらでもないとか。ノンバイナリーはそういうものが包括されていてとてもいい言葉だなと思う。
Zoomイベントで「あの時に感じた嫌な気持ちは私がおかしかったんじゃないんだ」とようやく受け止められた気がするし(だからここに書いている)。
やっぱり何に関しても本人が「自分は○だと思う」と言ったらそこに至るまでたくさんの葛藤やコストを経てきていることなのだから、「本物じゃない」だの「女性嫌悪/男性嫌悪から来てるんじゃないか?」とか自分に問うことは実際にあるかもしれないし、それはそれで本人が色々考えた末に辿り着いた答えならそれでいいわけ。
ただそれを他人がどうこうジャッジしてはいけないんだよ、「本物じゃないとかミソジニー/ミサンドリーから来てるんじゃないかとか他人に言うのは危険だと思います」とはっきり言ってくれて良かったです。
見た目にしてもなんにしても、そうだよね。お前がジャッジすんなって話。
自分自身はミソジニーやミサンドリーからジェンダーのゆらぎを感じてるとは思っていなくて、関係ないからこそそう言えるのかもしれないけど。
どういう過程であれ自分がずっと探し続けて見つけたジェンダーアイデンティティは、誰がなんと言おうと自分のものだと思いたいし、それでいいんだ!ととても安心した次第です。
まぁはっきりコレダ!!!という言葉はなかなか見つからないんだけどねぇ!!
グラデーション、これでいいんですよ。世界が早くおれに追いついてこい。
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とりあえず自分は男性に生まれていてもどこかのタイミングでメイクはしただろうと思うし(そして色々言われてムカついただろう)、髪も長髪でまとめていたかもしれない。感覚過敏があるからね。顔に当たるとかゆいんだよぉ
仕事の接客業の時は清楚なお姉さんぽさを求められていて仕事中の自分も格好いいから嫌いではなかったんだけど、その事業が終わることになって福祉サービスをやることになって。
制服がないから背中にQueenのエンブレムドーン!!なGUコラボのTシャツ着てたら「強そう」と思われたらしく、男性からの扱いが一気に変わった。キモい感じに甘えてこなくなった(元々そういうのおかしいからやめた方がいいですよと言っていた)。
紺のポロシャツが支給されることになって、身体のラインが出にくいデカいサイズをお願いした。ピアスも4つ開いてるし、ハワイアンジュエリーのフープピアスがどうもゴテゴテのシルバーアクセに見えるらしく(強いイメージ?)、強い人として認識されたようで、不思議と女性としてケアを求められるようなことはなくなっていった。
もちろん見た目だけでなく、同時に「それはセクハラです」「昔から嫌だという人はいたのが、やっと声が出せるようになったからやめていこう」としっかり伝えていたのも大きいと感じてる、そうであってほしい。
そこで関わる人達が性別で態度を変えてくるタイプが多かった、というより恐らく関わり方がわからない故に見た目でしか判断が難しい方が多く、そういう人達と対話を重ねてきたのはよい経験になったと思う。
「女の人は優しいから好き、スキンシップをしたい」という人に「相手が男性ならしますか?しないなら私にも女性に見えるからといってスキンシップはしないでほしいです」「どうして?」「私はスキンシップが苦手だからです。女性のほとんどは男性に触られることは好きじゃないですよ。ただ男性の方が力が強いから断った時に怒ったりしたら困るから、受け入れている人もいたはずです。そして私は女性に見えるからといってあなたとスキンシップはできません。」「なんでですか!」「あなたにも苦手なことはありますよね?」「あります。」「スキンシップはあなたは好きでも、皆は苦手なこともあるんです。でも他にもあなたと仲良くなる方法はたくさんあるから、そうしましょうという提案をしています。」「そうなんだ、嫌いってわけじゃないんですね」「そうです。理解してくれてありがとうございます、お話したり手を振りあうくらいなら大歓迎ですよ、どうですか?」「それで嬉しいです!」
こういうことを繰り返し話していった。スタッフにも「女性の方が好きというのは女性のケアに頼り過ぎだから、男性も同じように信頼関係が結べるんだよと考えて示していきましょうよ、そうしないと彼らの人生のためにもなりません」「彼らの言うように女性が本当に優しいのか?力で負けるから仕方なく笑って誤魔化してることもあるのでは?それを母性と言い換えてはいけない」
というようなことを繰り返し話していった。
セクハラ防止や女性蔑視の見直し、そういうことを男女の性別二元化にとらわれずに数年間ひとりでやってきた。
2年くらいのやってきたらやっとわかってくれたっぽい?人もいたので良かったです。どうかな、いま休んでるから知らんけど。
女でも男でもあるような立ち位置で関わるようにしたのは本当によい実りだった。
異性との距離感がバグる人(家族や恋愛みたいになりがち)は利用者さんにもスタッフにもいてよくクダラネートラブルとかが多くてね。
そうなりがちな人達が支援を受ける側も支援する側もみんな声を揃えて
「ときまさんはなんかみんなといい意味で違う。なんで?」と聞かれていた。
「多分女っぽいとか男っぽいとかの性別を感じさせないようにしてるからじゃないすかね。フラットでいると人間として関わることができて、逆に分かりやすいんじゃないですか」というと「それだー!」と言われる。
でも誰も真似してくれなかった。まぁそもそも二元化にとらわれたくない人じゃなきゃ理解から無理もないかもしれないが…
結局は人生観が仕事にあらわれるから仕方ないんだけどね。
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そう、そして先のZoomイベントでの「ロールモデルが少ない」という話もすごくウンウン頷いてヘドバンしていた。
異性愛者ではないマイノリティのなかで、恐らくさらにマイノリティなXジェンダー、ノンバイナリー、Aセク/Aロマスペクトラムたち。
人生をハッピーに生きているロールモデル(代表ではなくてね)が少ないことが不安や孤独に繋がるから、インスタとかで見てみるのもいいよというお話。Twitterくんはさ…ヘイトで溢れてるからさ…
これは私もとても見に覚えがあって、トールキンジャンルで真面目に不真面目に考察したり行間を勝手に読んで二次創作をしたりそこに救いを求めたり描いたり書いたりメッセージを送ったりしてるうちに、6年ほど続けている英語圏のTumblr(SNS)ではフォローしてる人達の8〜9割が何かしらクィアを表明しているのであった。
Twitterでも海外圏のアーティストは割とクィアな人が多く、コスプレしていたりトランスしたり改名したりパートナーにプロポーズしたり、もう友達かのように「おめでとう!!!」という気持ちになる(たまにメッセージを送ったりもする)。
日本での政治家の優生思想や差別発言の愚痴を言えば、色んな国から「うちもだよ💢」とコメントが飛んでくる。地獄はどこも酷いもんだけど、みんな戦いながらも楽しく生きているんだ、と感じることが本当に救いになっていると感じる。
ほんとに異性愛者じゃない人が少数派なのぉ!?と感じるのは正しくはないかもしれないけど、それくらいに思えるほうが生きる上での力になると思う。
それにストレートでクィアでない人達も、その人たちなりの家族としての楽しそうな暮らしをしている人もおおい。
友人同士でマンションで同居していたり、ルームシェアしていたり。お互いに恋愛感情はなくても家族としてパートナーとして生活している人達も、結構いる。事実婚として暮らしている人達も仕事で関わることも多かった。
一人暮らしでも楽しそうに穏やかに生活している人もたくさんいるし、結婚してふうふ二人だけで幸せに暮らしている人もたくさんいる。養子縁組をして穏やかに暮らしいている家族もたくさん出逢ってきた。
自分の場合はそういう素敵なケースを知る機会が多かったというのも自分の孤独を晴らしてくれているとすごく感じるんだよねぇ。
そしてそういう人達が同性婚の法制化により、不都合を感じない世の中になってほしいと切に願ってます。男女でも友人の延長線で性交渉はしない結婚を結んでいるひともいるわけで、同性や同性の友人同士でも同じように法で結婚できたら、多くの人々が抱えている不安やつらさはだいぶ解消されると思うんだ。カミングアウトもしやすいたろうし、そういう時に両親が心配する懸念も減っていくことでしょう。自分は今の所は恋愛や結婚したいと思わないけど、ずっと早く法制化されてほしいと支援しています。
まぁあとはお金や政策によって幸福度は左右されると思うので、その都度自分をあまり責めなくていい、自分を大事にしていい、傷つくようなことばかりしがちな時は、奥底にある自分の気持ち「本当はどうしたいか」を大切にするきっかけにしてもいいんじゃないかな。
みんな幸せになることを追求する権利があるんだよ、日本国憲法でいちばん好きなところ。
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さいごに。
ことあるごとに絡めてくる人生のバイブルなゲームFINAL FANTASY TACTICSに、「君はひとりじゃないッ!」という台詞が出てくるんすよ。
(色々説明したけどめっさながくなったのでここ読んでちょセリフ/【きみには仲間がいる!命を賭して戦ってくれる仲間がいる!】 - ファイナルファンタジー用語辞典 Wiki*)
「ラムザ、きみは独りじゃない!
きみには仲間がいる!命を賭して戦ってくれる仲間がいる!
僕もその仲間の一人だッ!」
この日本においてなかなか言われることが多くはないこういう言葉には思春期に出逢っていて良かったとずっと思っているし、自分もそう言えるようでありたいなと心に刻んで生きている。
わたしはねぇ、ベージュのトレンチも白いダウンコートもかっちょよく似合うんですよ。今年の冬はスポーティなあったかメンズグッズを揃えられたので、もっとかっちょよくなれちゃうぜ
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月7日
ブログとかでわざわざ整理のためにアップロードするのは10年くらいやってるけど(あっちはそのうち消す)、「こういう曖昧な人もいるんだ、自分だけじゃなかったんだ」という救いになったらいいなと思うからっていうのもある。自分がそういう人達に救われてきたから
— ときま けいと🏳️🌈💙💛束月間 (@tokima_k10) 2021年12月7日
ここまで読んでくれてありがとうございます!kiss
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2022/5/12追記
よく読んでもらえているようなので、その後の髪型と自分のジェンダー・アイデンティティの一致の経緯を載せときます。
その後1月はこう。
髪をショートにしたぞぉ!! - k10tokima’s blog
その後3月はこう。髪を切ってよりジェンダーフルイドになった話 - k10tokima’s blog
その後5月はこうなりました。
髪をツーブロパーマにしたら「これぞ自分だ!!」になった回 - k10tokima’s blog